メスティンを中軸に据えた LIGHTCYCLE Ti451 ポタキャン仕様の “予備チューブや工具を積載できない” という欠点を補うべく、ツールボトルの携行方法を模索。既存のドリンクボトル×2本は飲用と体熱冷却用なので、これらを損なわずにツールボトルも携行できないと意味ないよなあ。
ならば第3のボトルケージを増設するか。工具類は重量があるので、マスの集中化を考慮してBB周辺に配置することが望ましいと言われてます。だから700Cロードでは、BBに近いダウンチューブ下面にツールボトルを装着する人が多いですよね。でも、最低地上高が低いミニベロにはリスクが過ぎるかも。
その一方で、タイヤ径が小さいミニベロは直進安定性を確保するためにシートチューブとリアタイヤの間が離れがち。特に LIGHTCYCLE Ti451 はロングホイールベースな車両なので、シートチューブ後端からリアタイヤ前端まで140mmもあります。この広大な後ろ三角を使わない手はない!
とはいえ、シートチューブ背面にはボトルケージ固定用のダボ穴なんてありません。そこで、ボトルケージ固定用アダプターの Bikeguy どこでもケージホルダー を用意。アダプターのフレーム接触面はラバー製で滑らず、フレーム固定用の40mm幅ベルクロテープとの合せ技でしっかり固定できます。
そしてツールボトルは、SNS友達で造形作家サイクリストのISWAAさん謹製。ELITE KIT CRONO CX を改造したもので、作っていただいてから約2年を経ての実用デビューとなります。左右が平べったく、シートチューブ背面への設置に適した形状。本来とは逆向きに装着するからエアロ効果は分からん。
ということで、どこでもケージホルダー と ELITE KIT CRONO CX 専用ボトルケージをボルトで固定。ケージが落下しないように、ボルトはロックタイトを塗布した上で締めてます。またISWAAさんがツールボトルに、落下とガタつきをゴムバンドで防ぐギミックを仕込んでおいてくれました。
次はボトルケージの装着位置をテスト。できればツールボトル底面がチェーンステーに接する高さに装着したいのだけど、どこでもケージホルダーのベルクロがエレクトリックワイヤーを圧迫してしまいます。変速性能に悪影響が出そうだし、ケーブルの周囲に隙間ができるので固定力も不安です。
ちなみに車体の左側から見ると、ボトルケージとフロントディレイラー可動部が接触してることが分かります。これではまともな変速を望むべくもない。ツールボトル底面がチェーンステーに接する高さに装着するのは無理ですね。
それならばと、フロントディレイラーと干渉しない装着位置を探ったら、上方すぎてこれまたアウト。シートステーが邪魔になってツールボトルを取り出せないんだもの。この後ろ三角、広い空間の割に取付物への制約が多いぞ。さて困った。
で、悪あがきにシートチューブとエレクトリックワイヤーの間にベルクロを通してみたら、なかなかのフィットぶりでやんの。よし、コレで行こう! ベルクロの余剰部分を切り落としてから締め上げたら、がっちり固定できました。
こうしてシートチューブとリアタイヤの間に第3のボトルケージを設け、ツールボトルを装着できるようになりました。側面から見る限りバッチリな収まり具合ですね。ツールボトルとリアタイヤの間隔は17mmあるので、接触する心配もありません。
ただし、フロントディレイラーとの干渉を避けるため、ツールボトル半分くらい左側にオフセットするようにケージを装着してあります。こうすることで、ボトルとディレイラーの間に約7mmのクリアランスを確保。何度も変速しながら微調整して位置を出しました。
上方から覗き込むと、ツールボトルのオフセット具合が分かりやすいですね。シンメトリーにはならなかったけど、許容の範囲内ではないでしょうか。ペダルとのクリアランスも十分に確保されてるし。だから細かいことは気にしない!
それより気になるのは、ツールボトルの収容量ですよ。常用してるサドルバッグ BBB COMPACKED の収納物を移し替えたところ、画像右上のオイル汚れ落としジェルとアルコール消毒ジェルが入りませんでした。その他のツールはギュウギュウに詰まってるので、中身のガタつきは皆無。
ツールボトルが備わったことで LIGHTCYCLE Ti451 ポタキャン仕様は完全版になりました。キャンプだけでなく、ロングライドやブルベでも活躍してくれそうです。近所を10kmほど試走した結果は問題なかったので、次は50〜100kmくらい走って具合を確かめたいと思います。
2本のドリンクボトルとツールボトルが共存する姿は、間近に見ると結構なインパクトがあります。でも、重心がBB周辺に集中してるので、安定感がある一方で走行中に重さを感じることはありません。ヒルクライムは別として、総じて期待以上の手応えを得たボトルケージ増設でありました。
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