冬用 INFINIUM RACE GLOVES のダイレクト感が絶妙だ

師走に入った途端に、気温がグッと下がりましたね。ここまで走行風が冷たくなると、もう指切りグローブでは走れません。ということで冬用グローブの Roeckl Wavre をクローゼットから出してみると、何じゃこりゃあ！　掌側のPU（ポリウレタン）がボロボロになってる！

これまた見事な加水分解だこと。PUが剥がれ落ちまくり、とてもじゃないけど使えません。そこで、できるだけPU使用率が低くて機能的な冬用グローブを探した末、SHIMANO INFINIUM RACE GLOVES に行き当たりました。これが冬用グローブらしからぬダイレクト感で、使い心地が抜群なのですよ。

これが、もともと使用してた Roeckl Wavre の成れの果て。掌側を指先まで覆ってたPUが加水分解して剥がれ落ち、ほぼ全面的に生地（グレー色）が露出しちゃいました。こうなるとグリップ性・防寒性ともに望むべくもありません。かれこれ6シーズンも使ったので、経年劣化は仕方ないか。

新たに調達した SHIMANO INFINIUM RACE GLOVES は、ゴアテックス社の新素材 “インフィニアム” を全面採用したグローブ。インフィニアムは防水性を切り捨てて防風性・保温性・透湿性に特化した生地なので、PUでコーティングすることなく秋冬用グローブの要求事項を満たせるそうです。

SHIMANO INFINIUM RACE GLOVES の掌側は、拇指球と指の付け根に薄いAXスウェード製のパッドが設けられてます。人差し指・中指・親指脇のテカテカはシリコングリップで、滑りのないハンドル保持やレバー操作ができます。生地が薄くて柔軟なこともあって操作性は抜群。

そうです、SHIMANO INFINIUM RACE GLOVES は生地そのものが薄いのです。生地が折り返されて厚くなる袖口でさえ、たったの2mm。だからこそ軽くてダイレクト感があるのだけど、適合温度帯は5℃が限界ですかね。厳寒期用には INFINIUM PRIMALOFT GLOVES がラインアップされてるし。

ちなみに SHIMANO INFINIUM RACE GLOVES の内側は、ウールに似たやわらかい起毛仕立てになってます。この起毛はインフィニアム素材そのものの特性だそうで、つまりは表裏が別生地ではなく1枚の生地で仕立てられてるってことか。どおりでゴワゴワしないわけだ。

個人的に気に入ったのは、物を握ることを意図した形状に立体成型されてること。指に軽いバネ感を覚える曲げ心地が、ハンドルを握る手から無駄な力を省いてくれてる感じがします。また、袖口から経年劣化しやすいベルクロを省いたスリップオン式であることも、歓迎したいですね。

絶妙なダイレクト感を実現した SHIMANO INFINIUM RACE GLOVES は、インフィニアム素材の特性を生かしたシンプルな構造なので冬用グローブとしてはかなり軽量。両手分で実測52gでした。トレードオフが効いた製品なので人によって好き嫌いが出やすいけど、あたしゃ好きだよ。

グローブと一緒に冬用スカルキャップとして SHIMANO THERMAL SKULL CAP も調達しました。防風機能はないものの、都内近郊を走る分には申し分のない防寒性。実測28gと軽量なのもイイですね。ただし、着用した姿がメロリンキューすぎてヘルメットを脱ぐ気が失せます。

SHIMANO THERMAL SKULL CAP の裏地は起毛仕立てで、短い毛足ながらなかなかの保温性。また耳まで覆う形状なので、アイウェア用の通し穴が設けられてます。こういう細かい配慮の積み重ねが、全体的な使いやすさを実現するんだよなあ。地味だけど良品です。

これまた冬ライドに欠かせないハクキンウォーマー・ミニは、立ち上がりが悪くなってきたので火口を交換。火口は1シーズンごとの交換が推奨されてるのに、3シーズン目に突入してました。そりゃあ、立ち上がりが悪くなっても仕方ない。だから火口を交換するだけで復旧しましたよ。

こうして、今年の冬ライドの準備は完了。この他は例年のごとく、冬用ビブタイツ＋ベースレイヤー＋ウインドブレーカーのCRAFT製品コンボでしのぐ予定です。さて、年内にあと何回くらい走れるかなあ。INFINIUM RACE GLOVES の絶妙なダイレクト感を、できるだけ味わいたいものです。