バルブ長が足りないチューブはエクステンダーで現役復帰

saruvera

話は3月末の梅見ライドでの出来事。裏高尾から下山して甲州街道を走行中、フロントタイヤのパンクに見舞われました。パンク自体は想定の範囲内として、問題は “予備チューブのバルブ長がリム高に対して寸足らずでエアを注入できない” 事態に陥ったことです。何やってんのかと。
 
このときは現場近くの自転車店(Bicycle菊輪)に助けてもらったけど、これは単なるラッキー。そもそも所有してる予備チューブは GIOS FELUCA のホイールを想定したもので、バルブ長は34mmと標準的。とはいえ、リム高のあるホイールに適合しないからと死蔵するのは惜しすぎます。妙案はないものか。


 
リムハイトに対してバルブ長が足りないLIGHTCYCLE Ti451に履かせてるホイール NOVATEC JACKY 451 はリム高が28mmあるので、バルブ長34mmだとポンプの口金を止めるマージンが確保できません。つまり、物理的にエアを注入できない状態。これを解消するには、バルブエクステンダーを接続してバルブ長を延長する必要があります。
 
方式適合性メリットデメリット
中継ぎ式バルブコアが外れないバルブには使用できない。空気漏れが少ない。バルブエクステンダーを装着した上からバルブを閉めたり気圧調整したりが可能。バルブコアが着脱できるチューブにしか使用できず、バルブコア脱着工具も必要。
かぶせ式バルブコアが外れないバルブにも使用できる。バルブコアが外れる/外れないに関係なく使用でき、装着方法も簡単。バルブエクステンダーを装着した上からバルブを閉められないので、空気が漏れやすい。
シンクロ式バルブコアが外れないバルブにも使用できる。バルブコアが外れないバルブでもエクステンダーを装着した上から開閉や気圧調整が可能で、装着も簡単。やや高価。商品によっては直径が太くて、リムのバルブ穴に入らない可能性がある。
ただし、バルブエクステンダーには構造の異なる3方式が存在し、それぞれチューブ側バルブとの適合性も違います。なので、まずは装着したいチューブのバルブ構造を把握する必要があります。saruveraが予備チューブとしてるPanaracer R’AIRはバルブコアが外れないので、選択肢はかぶせ式とシンクロ式。
 
Panaracer シンクロエクステンダー検討した末、エクステンダー装着後にバルブ開閉できるので空気漏れが少ないシンクロ式の Panaracer シンクロエクステンダー を調達しました。パッケージの中身は、エクステンダー本体とOリングが2セット。これで2,500円は高価に感じたけど、何本もの死蔵チューブを再活用できると考えれば許容範囲かな。
 
Panaracer シンクロエクステンダーを装着まずはチューブ側バルブのコアナットを開放状態にして、Oリングをバルブに装着。続いてシンクロエクステンダー本体をバルブに被せて軽く締めていきます。装着作業はこれだけ。あまり力を入れて締めるとOリングやバルブを破壊してしまうようなので、やさしく扱うことが重要っぽい。
 
Panaracer シンクロエクステンダーを装着エア注入時は、シンクロエクステンダー先端のシンクロナットを開放状態にして通常のバルブと同じようにポンプ口金を固定。エア充填後、シンクロナットを押しながら締めると内部バルブのコアナットも締まります。これまた力は軽めで。最後にバルブキャップを被せて完了。
 
予備チューブはラップで包んでおくこうやって試用することでシンクロエクステンダーの勘所を抑えられたので、エクステンダーを装着したまま予備チューブのエアを抜いて折りたたみ、ラップで包んでサドルバッグへ収納。シンクロエクステンダーを外しちゃうと、エア漏れ抑止のOリングを紛失しそうなんだもの。
 
4000km走るうちにケブラーが露出予備チューブのバルブ問題を解消できたので、次はタイヤの再検証。トレッドに傷はないけど、ビードとサイドウォールの境が裂けてケブラー繊維が露出してます。これ、Panaracer Minits Liteの “おいしさを味わえる” 1,500kmを越えて使い続けた代償ですかね。1年4,000kmくらい使ったはず。
 
タイヤ Panaracer Minits Lite と チューブ R'Airいずれにせよ、特有の軽い転がり性能を味わえなくなった Panaracer Minits Lite に魅力なし。新シーズンを迎えたので、前後タイヤとも新品に交換します。またもや Minits Lite 20×7/8 を投入。ついでにチューブも新調しようと、バルブ長60mmの R’AIR を2つ購入しました。
 
ビードが固くてもタイヤレバー LEZYNE POWER LEVER があれば作業できるなお、NOVATEC JACKY 451 と Panaracer Minits Lite の組み合わせは、これ以上ないレベルで固いです。実際、Panaracerタイヤレバーが2セット連続で欠けたもの。以来、LEZYNE POWER LEVERを使用してます。ビードとリムの間に挿さりやすくて超頑丈。日本橋LOROが勧める実力者です。
 
タイヤ内側にチューブ固着防止のシッカロールを散布新しく装着するタイヤは、内側にチューブ固着を防ぐ目的でシッカロールを散布。ひとつまみのシッカロールを振り入れたタイヤを手で1〜2周させるうちに、内側全面へ付着してくれます。そして、余った粉が床にこぼれ落ちるので家族から怒られます。この作業は新聞紙の上でやろう!
 
NOVATEC JACKY 451 に新しいタイヤとチューブを装着ちなみにsaruveraは、タイヤの装着に妙な美意識を持ってます。Minits Liteのように回転方向の指定がないタイヤの場合、タイヤレターが車両右側に表示されるように、かつタイヤレターの中央にバルブが位置するように装着してます。その効果は、写真撮影したときの見栄えだけ。
 
Rec-Mounts Type19 のボルトを紛失したこうしてタイヤ交換を終えた LIGHTCYCLE Ti451 を全体的にチェックしたら、Rec-Mountsのベース固定ボルトが欠落してました。梅見ライドの帰路、荒れた路面を走るうちに何かしら緩んでるようなカタカタ音がしてたんですよねえ。原因はコレだったか! 補修部品を調達しなくてはなあ。
 
ともあれ、バルブエクステンダーによってバルブ長の短い予備チューブが高リムハイトのホイールでも使えるようになり、新タイヤを装着することで転がり抵抗の軽さも取り戻しました。いよいよ走りやすい気候になってきた今シーズンを、がっつり楽しむぞう。
 

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