比較検討で導くミニベロ新フレーム

saruvera

母さん、僕のあのミニベロフレームはどうなったでしょうね。ええ、2年半前、浦和サイクルセンターへ修理に出した、あのカーボン製MICHEL 801FCですよ。購入2カ月でクラックを入れたmontaくんを誘導し、3,000円で引き取ったバチが当たったのでしょうか。音沙汰がありません。
 
修復された MICHEL 801FC は、ヒルクライム専用車に仕上げちゃおう。そんなことを目論んでパーツを買い足してた日々よ、さようなら。見切りを付け、改めて新しいミニベロを組むことにします。そろそろ愛車の GIOS FELUCA が10年目を迎えることだし、フレームの選択肢から見直すとしますか。
 
新たなミニベロフレームを検討する中で “外せない条件” としたのは、❶20インチWO451規格 ❷折りたたみ機構なし ❸自分の体に合ったジオメトリを出せること。GIOS FELUCAの “解消できないフレーム由来の不満点” を潰せるように、ただでさえニッチなミニベロを独断と偏見で絞り込みます。


 

フレーム材質別に見る主な451ミニベロ現行車

クロモリGIOS PANTOGIOS PANTOFELUCAと同じフレームに、カーボン巻きアルミ製フロントフォーク。いつの間にか搭載コンポが105になってる! 素性は悪くないけど、FELUCAに加えて所有する意味はないかな。
BRUNO VENTURABRUNO VENTURAかつて“速いミニベロ”の代名詞でしたよね。2020年モデルはコロンバス製クロモリチューブを採用。ツアラー味になったようです。ただ、フレームデザインが好きじゃない……。
RALEIGH RSC RSW CarltonRALEIGH RSC RSW CarltonRALEIGHミニベロのフラッグシップ。レイノルズ製クロモリチューブに、105+56Tチェーンリングの質実剛健っぷり。英国クラシカルなスタイリングと立ち気味なシート角も好きよ。
MASI MINI VELO PRIMA DROPMASI MINI VELO PRIMA DROP当たり障りのない紹介記事ばかりヒットするので、良し悪しの判断ができません。価格的にはFELUCAと競合しますね。ドロップハンドル車は数量限定生産らしいですよ。
FUJI HELION RFUJI HELION R細身のパデッドチューブを使用してる割に、重めな総重量が謎。シンプルなシルエットと、立ち気味シート角や乗りやすそうなジオメトリは好きです。食指は動かないけど。
KHS P-20RCKHS P-20RCタンゲ製チューブを使用。かなり戦闘力のあるミニベロですよね。ただ、前三角が小さいのとソフトテールってのが、好みと合わないんだよなあ。あ、折りたたみ機構付きでした。
ARAYA Muddy Fox CXMARAYA Muddy Fox CXMアラヤってだけでも玄人っぽい感じがするのに、そのうえグラベルロードという稀有な存在。ただ、フレームサイズが480オンリーなので、身長180cmが乗るにはキビシイっす。
アルミGIANT IDIOM 0GIANT IDIOM 0第二世代になったIDIOMのフラッグシップ。チーム小輪爺にいる2人のIDIOMユーザーを見る限り、かなり戦闘力の高い車両です。人気車ゆえ、saruveraが後追いする必然性はないですね。
Tern Surge ProTern Surge Pro現代的なエアロフレームに、専用設計カーボンフォーク。2010年代後半で最もセンセーショナルな量産ミニベロではないでしょうか。嫉妬するカッコよさ、ゆえにユーザー多し。
Tyrell CSITyrell CSI直進安定性は高いし、フレームは剛性感があるのに軽いし、日本製ならではの精度だし、文句はありません。優れたミニベロだと思います。でも、ボクの好みはホリゾンタル・フレームなの。
Stijncycles PegStijncycles Peg身長140〜200cmまで対応するというオフセットされたシートポストに惹かれます。でも、前三角が小さいのがなあ。レビュー記事から漂う “よく走るシティサイクル” 感も懸念材料。
カーボンCYCLE HEART SPARTANCYCLE HEART SPARTANMICHEL 801FCと同フレーム。直進安定性が高く、ガチガチに固くはないので乗りやすい印象。ロングライド向きかなと思ったら、キクミミさんがFlecheでも使ってました。
JAVA FRECCIAJAVA FRECCIAフレーム単体810gという軽さ。買うならAliExpressかと思ってたけど生産終了したそうです。よりエアロシェイプなCLというフレームがありますね。ここの動向に付いていけない……。
LITEC BREEZELITEC BREEZE現代的なエアロシェイプの日本製フレーム。みなみさん@チーム小輪爺の所有車で、恐ろしいほどの戦闘力は所有者の力によるものか。憧れるけど、saruveraにはちょっと小さい。
チタンTyrell PK1Tyrell PK1現代の高嶺の花。手間をかけた丁寧な加工が、価格に現れてます。すごくイイ車両なんだろうなあ、分からないけど。これがホリゾンタルでもう少し安価だったらグラついてた気がします。
KHS P20RTIKHS P20RTIこれも高額な車両。そしてソフテール&折りたたみ。どうにもKHSの設計思想とマッチしないなあ。いいミニベロなんだろうけど、saruveraの選択肢からは外させていただきます。

高性能だけどデザインが嗜好と合わない、好みのデザインだけど体格に合わない、カッコイイけど他者の後追いになるのはなあ……。デザイン嗜好・戦闘力・ジオメトリが高次元で成立し、それでいて独自性のあるミニベロはないものか。どうせニッチな存在なのだから、それを追求するのもアリだよなあ。
 
かつての OCMT7 はフレーム材質やジオメトリをオーダーできたけど、今や Panasonic Order System にミニベロはないんだよなあ。……あ、そうか。オーダーって手があるじゃない! どれ、ミニベロを製作してる国内フレームビルダーを探してみるかな。


 

ミニベロ製作実績のある国内フレームビルダー

E.B.Sクロモリタウンユースからスポーツまで複数のミニベロフレームを製作。シュッとしたトリプルトライアングルのFLOAT451Rがカッコイイ。京都府京都市
エコークロモリダイヤモンドフレームからトラスフレームまで様々な形状のミニベロフレームを製作。モールトンっぽい206号機がおもしろそう。兵庫県三田市
ELANクロモリ
アルミ
クラシカルからトレンドを取り入れたスタイルまで、相当数のミニベロを製作。クロモリ専業と思いっきやアルミも少数あり。埼玉県久喜市
ガンウェルクロモリ完成車のkarankoronはクラシカルなのにどこかモダン。溶接と塗装の美しさがステキ。レーシーな車両も作ってくれるのかな?京都府京都市
クラフテッドクロモリ多様な形状のフレームを製作。ミニベロはロングホイールベースのSTREET STREETってのがあるけど完売みたい。福井県福井市
ケルビムクロモリ有名なビルダーですね。ミニベロだと、逆スローピングでショートホイールベースのCRという車両があります。東京都町田市
東叡社クロモリランドナーやスポルティーフでおなじみの老舗。ミニベロもそっち方向みたい。工芸品のような美しさです。埼玉県川口市
ナカガワサイクルワークスクロモリ競輪界の雄はミニベロもガチ。ミヤノサイクルワークス共同開発のピッコロレーサーは、レースイベント表彰台の常連ですね。大阪府寝屋川市
ヒロセクロモリ細部まで徹底したハンドメイドのビルダー。ミニベロはランドナーやスポルティーフの作例が多いようです。東京都小平市
ベラーテクロモリちょっとクラシカルなイタリア風味。ミニベロのベラーテ・レイは、2本巻シートステーが美しい女性的シルエット。兵庫県神戸市
macchi cyclesクロモリクロモリにカーボンやチタンを組み合わせたフレームも製作。ミニベロはタウンユース系のMiniがあります。滋賀県甲賀市
マキノサイクルファクトリークロモリろんぐらいだぁす!でおなじみ。700Cはカーボンフレームも製作。ミニベロもレーシーかつ走破性が高そうでカッコイイ。千葉県我孫子市
ライジンワ-クスクロモリしっとりした乗り味が特徴と言われてます。ミニベロのフレームは、ランドナーからヒルクライム仕様まで多彩。群馬県桐生市
ライトサイクルチタン700Cロードは、チタンやカーボンのフレームをオーダー可能。チタン製ミニベロフレームの実績も多数あり。東京都江戸川区
ラバネロクロモリレースチームもありますよね。ヒルクライムに強いビルダーという印象。細身でレーシーなミニベロも山で強そう。東京都練馬区

ざっと探したところ、以上のビルダーがミニベロフレームをオーダー製作してくれるようです。戦闘力で考えれば、最有力候補はナカガワ/MCWのピッコロレーサーかな。miyanoさんbeniさんらのレース実績が輝かしいものなあ。でも、もっと独自路線を進みたい気もするし……。
 
独自路線といえば、パナチタンのミニベロなき今、ライトサイクルのチタン製ミニベロってどうなのよ。ここの700Cディスクロードを見る限り、翼断面のチタンチューブも扱ってるみたい。ひょっとしたら、 LITESPEED BLADE をギュッと圧縮したような変態ミニベロを作ってもらえるかも。
 
そんな野望がムクムクと頭をもたげ、ライトサイクルへ問い合わせメールを発信。数日後、親切な返信をいただきました。こうしてメールによる質問・相談のコミュニケーションがスタート。新たなミニベロの製作に向け、第一歩を踏み出したのでありました。

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