荒川CRで敢行したシェイクダウンで、チタンミニベロ LIGHTCYCLE Ti451 が走行状態に仕上がったことと、ミニベロらしからぬポテンシャルの一端を確認できました。そうはいっても課題がゼロということはなく、その解消をチマチマと行った次第であります。
課題の1つは、フロントのブレーキケーブルが短すぎること。ケーブル長に余裕がないことが、制動力とコントロール性に悪影響を及ぼしてる可能性があります。そして、もう1つの課題がDi2の変速設定。電動変速ならではの多彩な変速機能は、設定をチューニングしないと稼働しません。
フロントのブレーキケーブルに長さを出すため、日泉ステンレスアウターを新調して前後ブレーキケーブルを交換。インナーは、ST-R8050付属のポリマーコーティングケーブルを使用しました。バーテープも巻き直しになるので、新たに2.7mm厚の fi’zi:k VENTO SOLOCUSH TACKY を採用。
ポリマーコーティングケーブルの引きは軽く、日泉SP31スペシャルステンレスインナーと大差なく感じます。ただし表面が毛羽立ってゴリゴリ感を生むそうなので、アウターケーブル内部に WAKO’Sチェーンルブ を噴いてからインナーを通してます。これ日泉ケーブルの推奨技。
次はDi2の設定チューニング。iPhoneの E-TUBE PROJECT アプリ を起動し、ジャンクションAの下部中央にあるボタンを2秒ほど長押し。ジャンクションAの緑色LEDと赤色LEDが交互点滅してる間にアプリ内の登録済み車両をタップすると、ペアリングが開始されます。
ペアリングが完了したら画面上部の[アップデート]タブを選び、コンポーネントのファームウェアを最新版にアップデート。中古のフロントディレイラーはファームウェアが古かったので、[全てをアップデート]ボタンをタップして更新します。
更新が終わったら、画面上部の[メンテナンス]タブを選んで前後ディレイラーを調整。画面の指示に従って各ギアに変速しながら、ディレイラーをアジャストします。デジタル方式なのでアジャストボルトほどの微妙な調整はできないけど、ブレがない点は安心感があります。
そして変速チューニング。画面上部の[カスタマイズ]タブを選び、次に[シンクロナイズドシフト]を選択。装着中の前後ギア構成を選んだ後、任意の “シフトモード” を選択します。大雑把な話、シンクロはリア変速に連動したフロント自動変速、セミシンクロはフロント変速に連動したリア自動変速。
シフトモードをタップすると、ギア比を確認しながらシンクロさせるギアを選ぶことができます。画面表示を[テーブル]と[アニメーション]に切り替えられるので、何度も確認しながらチューニングできますね。シフトアップ/シフトダウンそれぞれ、結構な時間と根気が必要だけど。
次は[多段変速]の設定。変速スイッチを押してる限りシフトアップもしくはシフトダウンを続ける[無制限]、長押しでの[2段変速]または[3段変速]を選べます。多段変速中の変速スピードも調整可能。ただし、速くなるほど確実性は低下するので、妥協点を見出す必要があります。
最後は[シフティングレバー]の項目で、変速スイッチの割り当てを設定。ここで好みのスイッチ構成を組めるので、ブラケット上部の内装スイッチにリアのシフトアップ/シフトダウンを割り当ててみました。今後の状況次第で別の役割が必要になったら、いつでも変更できるものね。
ひとまずチューニングが完了したので、サイコン LEZYNE SUPER GPS のセンサー設定からDi2をペアリング。画面レイアウトも変更し、前後ギア位置を表示するようにしました。前後とも最も内側を1速とする表示なので、この画像の状態はアウタートップを示してます。
Di2をチューニングして得た機能のうち、最も効果を感じたのが多段変速。ちなみに、変速の段数リミットは “無制限” で、間隔は “速い” にしてあります。一気に何段も変速できることが、起伏に富んだ地形で優位に働くことでしょう。登坂が苦手な身には、何とも頼もしい機能であります。
今回のチューニングを通じて、Di2は噛むほどに旨味が出るシステムだなと感心しました。走行を重ねながらセッティングを詰め、その真価を引き出したいですな。大抵のことはスマホ版E-TUBEで可能だと分かったし。それにしても、ワイヤーを引かない変速は楽ちんだなあ。
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