梅干しを密封ビンで作る[下漬け編]

saruvera

ヒルクライマーに人気の埼玉県越生町は “梅の里” と呼ばれる梅の産地。その越生町の梅農家(チーム小輪爺のSADAさんのご親族宅)で6月初旬、厚かましくも収穫体験をさせていただき、さらに獲りたての梅をいただきました。この梅で梅干しを作ったら、さぞ美味だろうなあ。
 
とはいえ、我家には漬物用の壺もなければ重石もありません。あるのは、果実酒を作るときに使う密封ビンのみ。で、いろいろ調べたら、この密封ビンでも工夫すれば塩漬けに使えるのね。そこで先達の知恵を拝借し、密封ビンで梅干しの下漬けにチャレンジ。意外に簡単だった調理方法を振り返ります。
 
越生で狩った梅(白加賀)で梅干しを作る越生で狩ったばかりの梅(白加賀)を、約4kgもいただいちゃいました。そのうち熟れはじめて紅色が差した約2.5kgを使って、梅干し(紫蘇を使わない白干し)を作ります。ちなみに、残り1.5kgの青梅は同量の氷砂糖で漬けて梅シロップを作るそうです(相方談)。炭酸水で割って飲むと旨いんだよなあ

密封ビンを使った[梅の塩漬け]レシピ

生梅(熟してきた実)2kg
粗塩360g(梅の重量の18%)
ソーダガラス密封ビン4リットル容量
厚手のビニール袋最低2枚
甲類焼酎(梅の殺菌用)適量
無水エタノール(器具の殺菌用)適量
赤い梅干しのレシピはコチラをご覧ください

梅を水に浸してアクを抜き水洗いまずは水を張ったボウルに梅を投入し、水に1時間ほど浸してアク抜き(完熟梅は不要)。その待ち時間を有効活用して、漬け込みに使う密封ビンを無水エタノールで消毒しておくとイイですよ。アク抜きが終わった梅は、1個ずつ手洗いしてからザルへ移していきます
 
梅のヘタを竹串でほじって取る次に、ザルへ移した梅のヘタを竹串でほじくって除去します。ちょっと面倒な作業に思えるけど、腐敗を防ぐために実施すべし。そのうち妙に楽しくなってくるはずですよ。ヘタを取った梅は、別のザルへ移して次の作業に備えます
 
ザルで水気を切った梅を甲類焼酎で洗って消毒ヘタを取り終えた梅を清潔なボウルに適量ずつ入れて、少量の甲類焼酎をふりかけます。で、梅の表面がまんべんなく焼酎で濡れるように転がして消毒するわけです。今回は常飲してるキンミヤを使ったけど、ホワイトリカーでも大五郎でもビッグマンでもOK。甲類焼酎なら何でもいいですよ
 
梅の重量の18%の粗塩で漬ける梅の殺菌が終わったら重量を計測し、その18%の重さの粗塩を用意します。漬ける梅の総重量が2.5kg強ということは、使用する粗塩は460gになりますね。粗塩は普通の精製塩よりしっとりしてるので梅にからみやすく、梅酢が短期間で上がるからカビ予防にもなりますよ
 
梅を保存瓶に敷き詰めて1段ずつ粗塩をまぶす分量の粗塩のうち1/3は最後に使うので、別けておきます。そして、残る2/3の山から軽く取った粗塩を密封ビンの底にふり、その上に梅を敷き詰めます。そこに粗塩をふり、その上に梅を敷き詰めて……というように粗塩と梅を交互に積み重ね、最後に別けておいた粗塩で最上段の梅を覆います
 
重石の代わりに二重ビニール袋へ水を注ぐ梅と粗塩を入れ終わったら、重石代わりの水入りビニール袋を載せます。厚手のビニール袋を二重にし、袋の口がビンの外側へ出るようにセット。その袋に水を注ぎ入れるわけです。梅に水が触れるとアウトなので、破れない&こぼれないよう慎重に、ビンの開口部ギリギリまで水を注いで袋を固しばり
 
梅を塩漬けにして梅酢が上がってくるのを待つ仕上げにカビ予防の甲類焼酎をビニール袋の上に振り掛け、密封ビンの蓋を閉めて準備完了。冷暗所で保管してると、梅酢が上がってきます。2〜3日しても梅酢が上がってこない場合は、重しのビニール袋に水を足すか、20%濃度の塩水を少し注いで、梅酢が出るのを促します
 
二晩でかなり梅酢が上がってきた数時間で梅酢が出はじめ、二晩でここまで上がってきました。1日1回は梅酢を混ぜるように密封ビンを揺すり(梅酢が袋の上まで行かないように注意)、5日以内に全ての実が梅酢に浸ることを目指します。梅酢に浸ってない部分からカビが生えるので、とにかく梅酢が上がることに専念すべし
 
梅酢が上がりきれば、ひと安心。その後は週1回、重しのビニール袋の上からカビ予防の甲類焼酎をふりかけ、1カ月ほど冷暗所で保管します。ちなみに、焼酎をふりかけるときは霧吹きを使うと便利ですよ。こうやって下漬けの行方を見守りつつ、トラブルがなければ1カ月後の[土用干し編]へ続きます。

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