名残の梅を楽しもうと思い立ち、高尾梅郷を目指してミニベロ1人旅。春嵐が迫る中、甲州街道〜多摩川CR〜浅川CRを繋いで高尾駅の北口へやってきました。時刻はそろそろ10:30。空腹を満たす蕎麦屋を探しつつ、高尾梅郷の入口・西浅川交差点に向かって走行を再開(前編を参照)。
高尾駅北口から西浅川交差点までは甲州街道で約900m。蕎麦屋の1軒くらいはあるでしょ、国道20号なんだもの。沿道を注視しながら西進するも、見えてくるのは和菓子屋と酒屋ときぬた歯科の看板ばかり。とうとう飲食店に寄ることなく西浅川交差点に着いちゃいました。こりゃあ進むしかないか。
ハンガーノック予防にミニ羊羹をパクついた後、西浅川交差点から旧甲州街道へ突入。狭めな道を進むにしたがって、旧街道の宿場町といった風情が色濃くなってきます。こういう時の流れが止まったような景観は大好物。テンションを上げながら、緩やかな上り勾配を前進します。
旧甲州街道に入って600mほど進んだ右手に、駒木野宿の石碑が建ってました。ここは徳川家康によって同地へ移設された小仏関の跡地だそうです。当時は甲州道中で最も堅固な関所だったとか。すると、ここが武蔵国と相模国の国境だったのね。
そんな小仏関跡から奥の沿道は、こんな具合に駒木野宿の面影が漂ってます。まあ、1kmくらい先で人家がほぼなくなっちゃうんですけどね。その代わりに梅が並木のように増え、いよいよ梅郷らしくなってきます。それに比例するように勾配も徐々に上がり……。
まずは荒井梅林へ行ってみようと、幼稚園の脇道に入って中央線を潜った先に、とんでもねえ激坂が待ち受けてました。サイコン計測で21%オーバー。距離が210m程度と短いことだけが救いです。空腹なのに別の意味でお腹いっぱいです、乳酸が溜まりまくりです。
苦労して到着した荒井梅林は、もう花が終わりかけ。ちょっと寂しい景観でありました。最盛期であれば見応えあったでしょうね。梅林を通過する中央線の絵面を見たかったなあ。仕方ない、もっと気温の低い山奥へ行ってみよう。ポツリポツリと雨が降ってきたので先を急がねば。
旧甲州街道に戻って奥へ進むと、左手に湯の花梅林が見えてきました。ここも残念ながら満開の時期は過ぎてしまったかな。ただ、標高が上がるにつれて梅花の量が増えてる手応えはあります。もっと小仏峠の近くへ。そんな意志をヒル嫌イマーでも保てる程度の勾配で助かりました。
旧甲州街道の沿道に咲く梅花は、眼下の小仏川とのコントラストが美しい “山間の花” であります。そもそも梅は近見で楽しむ花なので、ムキになって満開の木々を見る必要があるのか。そんな悪魔の囁きに抗って脚を回し、最深部の木下沢梅林へ。
そして小仏峠の手前で林道に入り、前輪が浮きそうな22%勾配を越えて木下沢梅林へ到達。ようやく遭遇できましたよ、山の斜面を覆う満開の梅林に。こんなに高密度で咲く梅は、はじめて見ました。何この幻想的な景観。いやあ、ここまで走ってきた甲斐がありましたよ。
束の間ながら至福の景観を味わい、雨が本降りになる前に帰宅しようと一気に下山。新宿まで最短距離になるであろう甲州街道(国道20号)で帰ることにします。改めて高尾蕎麦を食せる店を探しつつ。それなのに、西八王子の手前でフロントタイヤがパンクするんだものなあ。
タイヤに傷は見当たらないのでリム打ちパンクかな。でも、リムを強打した記憶がない……。ともあれ、近くのコンビニの軒先を借りてチューブを交換するか。と、その前に腹ごしらえ。とうとう食せなかった高尾蕎麦の仇を、チルド天そばとおにぎりで討つとしよう。
食後にチューブを交換したところ、バルブ長が足りなくてCO2インフレーターの口金が固定できません。これはGIOS FELUCA用の予備チューブだったか。幸い、近所に自転車店(Bicycle菊輪)があったので、バルブエクステンダーを貸していただきました。チューブも修理してもらい、13:30に走行再開。
再び雨が降る前に距離を稼ぐため、せっせと甲州街道を東進。府中〜調布で渋滞に巻き込まれたり、春嵐の突風に何度もハンドルを取られそうになったり。結構な恐怖を味わいながら、15:30頃に下高井戸まで戻ってきました。ここから先、突風は高層建築物で遮られるだろうし、路面もスムーズになるはず。
そして16:00過ぎ、新宿駅南口に到達。ここで再び雨粒が落ちてきたので、最短距離で帰ることにしよう。新宿二丁目から明治通りに出て、あとは往路と同ルート(抜弁天通り〜大久保通り〜牛込小石川線〜壱岐坂通り〜蔵前橋通り)で浅草橋へ。後楽園の手前で雨も止んだぞ。
こうして17:00前に我家へ到着。その10分後には本格的に雨が降ってきました。ふ〜、ギリギリで助かった。アクシデントが多発したこの日の走行距離は約115.3km、走行ルートは[コチラ]です。さあ、次は桜の花見ライドだ!
今回のサイクリングをRelive動画で振り返る
ご感想をどうぞ