お裾分けいただいた越生の梅(白加賀)を、密封ビンで下漬けして1カ月が経ちました。衛生管理と塩分濃度に配慮した成果があり、腐敗などのトラブルもなく順調に漬かったように見えます。折しも6月末から晴天が続きそうだったので、4日間の天日干しを決行。その作業を振り返ります。
下漬け5日目で、全ての実が梅酢に浸りました。この状態のままキッチンの片隅に安置し、週1回の頻度でフタを開けて臭気チェック&甲類焼酎で殺菌。それ以外は、基本的に放置プレイで1カ月間が経つのを待ちました。ガラス製の密封ビンは、中身の様子が見えるので安心できますね
梅の下漬け期間中に赤紫蘇の塩漬けを作る
梅を下漬けしてる期間中に、梅酢を有効活用する目的で赤紫蘇の塩漬けも作りました。赤紫蘇を加えた梅酢を使うと、鮮やかな紅色の漬物が作れるんだもの。が、赤紫蘇が出回る時期は短いので、塩漬けして保存しとくわけです。まずは買ってきた赤紫蘇1kgを水洗いして、天日で1時間ほど乾かします
水気を切った赤紫蘇の枝や茎を取り除き、葉だけをボウルに集めます。そこに葉の20%重量の粗塩を加えて強めに揉むと、次第に紫色のアク汁が出てきます。このアク汁を捨てては葉を揉むことを3〜4回ほど繰り返すと……。とても赤紫蘇には見えない黒い塊が誕生します ∑(゜∀゜)
黒い塊になった葉をやさしくほぐし、梅酢または食酢を大さじ2ほど加えて混ぜ合わせます。すると葉が赤く変色し、再び紫蘇の香りも出てきましたよ。これをフリーザーバッグに入れて冷蔵庫で保管しとけば、ゆっくり熟成させながら1〜2カ月後まで保存できるって寸法です
下漬けした梅をベランダで天日干し
そんなことをやってる間に1カ月が経過。ちょうど6月末から好天が続くという予報が出たので、下漬けした梅の天日干しを決行。密封ビンから重石代わりの水入りビニール袋を慎重に取り出した後、梅を穴あきお玉ですくって水を張ったボウルへ移します。梅は水中で軽く泳がせてから、ザルにあげて水切り
庭がない我家は、狭いベランダで梅を天日干しせねばなりません。そこで、干物作りなどに使う “干し網” を活用。W300mm×D200mm×H400mmの3段仕様の干し網を使ったところ、2.5kgの梅漬けがギリギリ入りきりました。もう1サイズ大きな網を買えばよかったな
梅が乾くときに網へ貼り付くのを防ぐため、クッキングシートを広げた上に梅を並べました。梅が重ならないように並べるのだけど、干し網が小さくて重なりがちだ……。なお、我家のベランダは13:00を過ぎると直射日光が当たらなくなるので、朝5:30から干して14:30に取り込むサイクルを4日回します
密封ビンに残った梅酢は、茶こしでろ過してペットボトルへ移します。今回は約600mlの梅酢が採れました。この白梅酢を使って、ラッキョウの梅酢漬けを作ろうと目論んでます。というか、すでに別の密封ビンでラッキョウを下漬け中。いい感じに乳酸発酵が進んでますぜ
100mlほどの梅酢は別途、赤紫蘇の塩漬けをひとつまみ入れて赤梅酢にしました。ちょっと撹拌するだけで驚きの赤さ。化学反応って楽しいな。この赤梅酢は後ほど、しば漬け作りに使う魂胆です。その他、全量の梅酢を赤梅酢にして、1日干した梅を漬け戻して赤梅干しを作ることもできますよ
一方、梅は天日干し2日目の夜に裏返し、さらに2日の天日干し。計4日間の天日干しが完了しました。天日にさらされて薄紅色を帯びた梅を見て、思わずニンマリ。多少の色ムラは気にすんな。仕上げに、表面に浮いた塩を甲類焼酎で軽く洗い流し、室内で一晩干したら白梅干しの完成です
とはいえ、できたての梅干しは塩味が刺々しいので、熟成させて塩角を取る必要があります。梅干しを密閉保存容器に入れて、しばらく冷蔵庫で保管。3カ月もすればマイルドな味になるかな。1週間しても梅から蜜が出てこないようなら、保管場所をキッチンの片隅に変えてみようっと
ということで、意外と簡単だった白梅干し作りはひとまず完了。10月上旬の味見を楽しみにしながら、熟成の行末を見守りたいと思います。その前に、ラッキョウの梅酢漬け&しば漬けを仕上げなくちゃ。この2つは、夏の間に楽しめるぞ。おかげで晩酌が捗りそうだなあ。
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