ヘッドバッジを自作してみた

saruvera

オーダーフレームとしても、チタン製フレームとしても、LIGHTCYCLE Ti451 は手を出しやすい価格設定です。その裏返しというべきか、装飾は簡素でヘッドバッジすらありません。性能に関係ないとはいえ、顔ともいえるパーツがないのは寂しすぎる。ならば自作するしかあるまい。
 
アルミ板をレーザーカッターで加工するか、自家エッチング処理するか、3Dプリンタで作るか、カッティングシートで作るか……。いずれにせよ、図版データがないと先に進めません。まずは頭に描いた図版をアウトプットするため、数年ぶりに Adobe illustrator をイジるのでありました。


 
チタン製ミニベロのヘッドチューブLIGHTCYCLE Ti451 ヘッドチューブ正面は、無味乾燥なのっぺらぼうフェイス。あまりにも寂しくて間延びした顔なので、自作したヘッドバッジを貼ろうと計画。チタンフレームの軽快さをスポイルしない、シンプルかつ洒落っ気のあるデザインにしたいですね。
 
ヘッドバッジの図案をデータ化サル頭で思い描いた図案を Adobe illustrator で可視化。できることなら、LIGHT(光)、CYCLE(自転車、循環)、店舗ロゴに使われてる♥を意匠に盛り込みたいと考えた末、左上の図案に着地しました。光が心に明かりを灯し、それが新たな光を生む “善の循環” を表現できたかな?
 
決定稿デザインをベクターデータ化原寸大サイズで作成した図案は、バランスを調整してからベクターデータ化(パス化)し、さらに文字間隔などを最終調整して入稿データとします。今回はシルバーメタリックのカッティングシートを使って、ちょっと金属プレートっぽい見た目のヘッドバッジを目指します。
 
土台になるシートの図案もベクターデータ化金属プレートっぽい見た目にするために、シルバーメタリック部分の土台となる黒色のカッティングシートも作成します。こうすれば、シルバーメタリック部分の黒縁にもなるしね。メタリックのカッティングシートは多色刷りができないので、こんな策を弄してみました。
 
ロゴと土台を重ねたイメージで、意匠と土台を重ねると、こんなイメージになります。かなりヘッドバッジっぽい印象になったのではないでしょうか。これなら地金まんまの LIGHTCYCLE Ti451 に貼っても埋没せず、かといって主張しすぎない存在になるはず。
 
ダウンチューブ用ロゴも作成したついでに、ダウンチューブ用ロゴもデザインしました。これもシルバーメタリックのカッティングシートにして、ロゴだけポリッシュ加工したような外見を狙います。ショップの方には申し訳ないけど、どうしても元々のロゴの書体と字間が満足できなくて……。
 
オンデマンド カッティングシート QUACK WORKS作成した入稿データを、オンデマンド・カッティングシート屋さんに入稿。京都のQUACK WORKSという業者さんは、入稿データに問題なければ3営業日くらいで制作してくれます。通常色なら1図案に3色まで使えるので、豊かな表現が可能ですよ。
 
アクリル製ラインストーンをヘッドバッジ図案に配置カッティングシートが届くのを待つ間、ヘッドバッジに加えるアクセントを準備。プリントアウトした意匠を片手に浅草橋駅前のアクセサリーパーツ屋さんへ行き、適合サイズのラインストーンを買ってきました。1袋100〜200円のアクリル製だから、落下紛失しても精神的ダメージは少ないハズ。
 
元々のカッティングシートを剥がす新しいカッティングシートを貼る前に、元々ダウンチューブに貼ってあったロゴのカッティングシートを撤去せねば。ヘアドライヤーの熱風を当てて糊を柔らかくし、爪先でロゴを摘むとスルスル剥がれます。残った粘着物は、シールはがしスプレーを噴いてウエスで拭き取ると、あらキレイ。
 
カッティングシートを台紙と圧着そんなことをしてる間に、QUACK WORKSからカッティングシートとスキージーが届きました。まずはカッティングシートの表面と裏面をスキージーで丹念にこすり、表面の転写シートとカッティングシートをがっつり圧着させます。この作業が成功するための要所。
 
カッティングシートの位置決め下辺にマスキングテープを貼ったカッティングシートを、ダウンチューブの貼り付け位置に仮止め。位置を微調整後、カッティングシート下側の台紙を剥がして貼ります。その後、表面をスキージーで中心から外側へ向けて入念にこすり、しっかりロゴをダウンチューブに圧着させます。
 
ダウンチューブのカッティングシートそして、表面の転写シートをゆっくり剥がしていくと……。おお、ロゴだけがダウンチューブに残ってるよ。狙い通り、ロゴだけポリッシュをかけたように輝いて見えます。反対側のロゴも同じ要領で貼り、ばっちり成功。ちょっと自信が出てきたぞ。
 
土台と意匠のカッティングシートを重ねて圧着いよいよ本題のヘッドバッジに着手。意匠と土台のカッティングシートをそれぞれスキージーでこすった後、両者を重ねてマスキングテープで固定。次に土台の表面側の転写シートと、意匠の裏面側の台紙を剥がし、慎重に貼り合わせます。この状態で、さらにスキージーで圧着します。
 
ヘッドバッジのカッティングシートを位置決め貼り合わせたヘッドバッジをヘッドチューブに置き、位置を微調整しながらマスキングテープで仮止め。位置が定まったら土台の台紙を剥がしてヘッドチューブに貼り、スキージーで圧着。そして意匠側の転写シートを剥がせば、ヘッドバッジの貼り付けは完了。
 
自作ヘッドバッジにラインストーンを接着仕上げに、ヘッドバッジにラインストーンを接着。ウルトラ多用途ボンドを塗ったラインストーンを、慎重にヘッドバッジへ貼ります。ここでミスると全てが台無しなので、全集中の呼吸で作業。最後に、はみ出たボンドをシールはがしスプレーで湿らせたウエスで拭き取り、ヘッドバッジの完成です。
 
このフレームをガラスコーテングすれば完璧だな。そう思って、評判の 3Dfit へ LIGHTCYCLE Ti451 を持ち込みました。ところが、ガラスコート剤は塗装表面と化学反応して固着するので、地金だと定着せず保護効果が持続しないとのこと。実際に使用してるコート剤で実証してくれました。
 
チタンフレームはサビにもキズにも強いので、無理にガラスコーテングする必要なし。走行後に優しく水拭きして WAKO’S バリアスコート で拭き上げるのがベストですよ。そんなアドバイスを社長さんにいただきました。その実直な姿勢に信頼感MAX。ええ、帰宅後すぐに拭き上げましたとも。
 
ということで、フレームのステッカーチューンと表面処理は完了。いよいよ、パーツの組み付けに取り掛かります。まずはDi2のケーブル配線に先立つ箇所の組付を準備しますかね。

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