ミニベロで栃木・群馬・埼玉が接する “平地の三県境” を目指すサイクリングは、江戸川CRで千葉県を縦断し、関宿城の東から茨城県へ突入(前編を参照)。今度は利根川の左岸CRを遡上し、渡良瀬遊水地へ向かいます。北関東名物からっ風を浴びながら、いざ走行を再開。
利根川は日本有数の大河川だけあって、サイクリングロードから見える景色も壮大です。だだっ広い景色が延々と続くだけと言えなくもないけど……。おまけに他人と出会うことが少ないものだから、まあ飽きやすい。そんな利根川CRの常連サイクリストは、フィジカルもメンタルも強いだろうなあ。
ともあれ、利根川と国道354号に挟まれるように土手上を通るサイクリングロードを前進。はるか前方に見えるのは赤城山でしょうか。最初は圧倒的なスケールに感動する景観も、ひたすら続くと飽きるもの。ちょっとは刺激的な変化がないものかしら。
などとボヤいてたら、東北新幹線高架から上流のサイクリングロードが通行止めになってました。堤防拡幅や水門新設の工事中とのことで、一般道への迂回を余儀なくされます。迂回路は並走する国道354号にはじまり、やがて農村集落から産廃置場へ……。うーむ、道を間違えたらしい。
サイクリングロードへ復帰すべく、遠くに見える土手に向かって走るうちにグラベルへ突入。タイヤが空転して走りにくい……。それでも、やがて土手の上へ出られるだろうと走行してたら、ピキィッと左脚に激痛一閃。以後、左脚がペダル下死点へ近づく度に鋭い痛みが走ります。
グラベルから土手に上ると、キロポストに利根川からの距離が示されてました。どうやら渡良瀬川CRに入ったようです。ここまでくれば渡良瀬遊水地と三県境は近いはず。帰路は輪行することに割り切って、いまは目的地まで走ることに専念しよう。
やがて見えてきた三国橋で、渡良瀬川を右岸へ渡河。道幅の割に交通量が多い橋なので、歩道を徐行せねばなりません。が、歩道も幅狭で欄干も低い(と感じられてならない)。となれば当然、自転車を押し歩くチキンハートであります。ああ怖い、ああ脚が痛い。
三国橋を渡ったら県道9号を北上。右手に見えてくる渡良瀬遊水地へ寄るのは後に回して、道の駅かぞわたらせへピットインします。三県境をアピールする看板を眺めながら、脚を揉んだり給水したりと小休憩。そして三県境の正確な場所を把握した後、走行を再開します。
で、のどかな田園集落を進み、ついに三県境へ到達。話題になっただけあって、10人程度の人だかりができてました。三県境を股にかけてたら “それチタンフレームですよね” との声。その声の主はチェコ製チタンMTBの MORATI HC 1.2 に乗る方で、30分ほど自転車談義。いやあ楽しかった。
さて、三県境を後にしたsaruveraは、改めて渡良瀬遊水地の谷中湖へ。広大な湖を突っ切る道路は爽快感にあふれ、走行すれば速度に関係なく脳汁ドパドパの多幸感に包まれます。ああ、ここまで走ってきて本当によかったなあ。そんな自己満足に浸りながら谷中湖を半周。
時刻は14:30を過ぎ、再び空腹になってきました。最後の目的地・うどんcafeはらだへ向かいますか。渡良瀬遊水地を後にして、群馬県へ突入。県道365号を西走し、東洋大学の西から畑道に入ります。四方ともに畑で方向感覚を失い、道に迷いながら進むと……。
板倉町の旧市街地にある原田製麺へ辿り着きました。うどんcafeはらだは、この製麺所に併設されてるのでした。Instagramでフォローをいただいてることもあり、麺-1グランプリを2連覇した同店の館林うどん(群馬県産地粉100%使用)にありつく機会を窺ってたのですよ。
あいにく、うどんタイムは14:00に終了してたので、自慢のハンドドリップ珈琲を注文しつつ、軒先の自販機うどんをイートインさせてもらいました。コシがありながら、ふんわりした食感。噛めば小麦の香りが鼻孔をくすぐります。館林うどんの旨さの虜になり、お土産分まで買っちゃった。
こうして1時間ほど休憩したものの脚の痛みは治まらず、おいしいコーヒーを飲みながら帰路を計略。というのも今回、輪行袋を携帯してこなかったんですよ。ここは群馬県板倉町。クルマで1時間ほどの実家(伊勢崎市)に古い輪行袋があったはず。ということで、実家に電話してピックアップを依頼。
思わぬ形で2年ぶりの帰省を果たし、チタンミニベロを輪行袋に入れて東武太田駅へ。輪行袋が前輪だけ外すタイプなので、JR高崎線だと規定サイズオーバーで拒否られそうと思い、おおらかな東武伊勢崎線の特急りょうもうで帰京を果たしました。浅草へ到着したのは20:30過ぎ。
帰りは輪行になったことで、総走行距離は約96.8kmと平凡。目的地に到達することはできたものの、晩秋の江戸川CRと利根川CRに3連敗を喫する形となりました。本来の走行ルートは[コチラ]なので、来春にリベンジするぞ。あと、高所恐怖症を少しでも克服しないとなあ。
今回のサイクリングをRelive動画で振り返る
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