春めいた陽気が、都内に訪れるようになってきました。シーズンが本格化する前に、鈍った体を慣らさねばなあ。そう思って、久しぶりの野点ライドを計画。ならば借景は、空飛ぶジェット機を間近に見られるという城南島海浜公園の空にしようかな。以前から興味があったんですよ。
羽田空港の北側にある城南島海浜公園まで、浅草橋の我家から片道20km程度。ポタリングに妥当な距離ですな。昼食までに帰るつもりで8:00過ぎに出発。清洲橋通り〜神田金物通りで神田駅南口へ向かい、そこから中央通りを南下します。まだ2月なのに、ウインドブレーカー不要の暖かさ!
中央通りを南下して、まだ人影の少ない日本橋〜銀座を通過。その南の新橋からは、道路名が第一京浜になります。何てことはない、道なりに走れば品川・川崎・横浜へ行けるってだけの話。筋肉と関節をほぐすつもりで、LSDを心がけながら進みます。
かつての海岸線近くに敷設されてる第一京浜は、起伏が少なくて走りやすいですね。古典落語「芝浜」の舞台になった芝4丁目で信号待ちをしながら、いまさら気付いた次第です。登坂は品川駅の南にある八ツ山くらい。ヒル嫌イマーにはありがたい道路であります。
そんな八ツ山を越えて、青物横丁の南にある南品川三丁目を左折。ここで第一京浜を離れ、都道316号に入って大井へ向かいます。やがて正面に見えてくる大井競馬場の前で左折し、勝島橋で京浜運河を渡れば大井埠頭。肌に当たる風の感触が変わってきました。海は近い!
勝島橋を渡ったら、最初の交差点を右折して中央海浜公園通りを南下。縁石に囲まれた自転車専用レーンが設けられてたのだけど、道幅が狭いうえに逃げ場がなくて自転車同士のすれ違いが怖いです。交差点は歩道に導かれ、段差を斜行させられるし。二度と走りたくないですね。
さて、環七に突き当たったら道に沿って左折し、湾岸道路の側道で再び南下。続いて京浜大橋の北詰から東京港臨海道路へ入ります。沿道にある大田市場は、日曜日でもトラックが往来。場内を見学するのも楽しそう。などと思ってるうちに城南大橋へ差し掛かります。
この城南大橋を渡れば城南島。建ち並ぶ物流倉庫の上空には、羽田空港へ向かうジェット旅客機が見えます。目的地の城南島海浜公園が近いことを確信すると、ペダルを踏む脚にも力が入るというもの。吹き付ける海風に抗いながら、いざ島の突端へ。
こうして9:50頃、城南島海浜公園へ到着。海風が落ち着いた頃合いを見計らって砂浜へ降りてみると、東京湾の海原が陽光を浴びてきらめいてます。ああ、うららかな早春。暖かな日差しが日向ぼっこへと誘います。自宅から20km程度の場所に、こんなにステキな海辺があるとはなあ。
そして上空には、羽田空港への着陸態勢に入ったジェット旅客機。近距離ならではの迫力にあふれ、空に響くジェット音も不思議と心地いい。およそ10分ごとに飛来する飛行機を、飽きることなく眺め続けてしまいます。その様子をiPhoneで動画撮影したので、どうぞご覧ください。
さあ、ジェット機が飛ぶ青空を借景して野点に興じるとしますか。フレームバッグから茶道具とポットを取り出し、準備を開始。ちなみに FAIRWEATHER Corner Bag へ、バラしたモンベル野点セットとサーモスJOJ-150、マイクロフォーサーズ45-150mm望遠レンズをギリギリ収納できました。
砂浜に面したベンチで茶を立てて、いざ一服つかまつらん。150mlポットの湯で立てられる茶は二杯が限度だけど、むしろ一期一会が強まって好都合かな。それでいて場所の自由度が高いことが、楽しさに幅をもたせてくれます。だから野点ライドは止められぬ。
まずはジェット機が滑空する青空を借景して一服。次に陽光きらめく東京湾を借景して一服。一瞬と悠久が交錯する味わい深い茶事でありました。気付けば時刻は11:00過ぎ。そろそろ帰宅の途に着かねばなあ。時間泥棒な城南島海浜公園を後にして、東京港臨海道路を西走。
東京港臨海道路を道なりに進んで環七をくぐり抜け、新平和橋で京浜運河を渡河。その西の首都高羽田線を歩道橋でオーバーパスし、第一京浜を目指します。この歩道橋の眼下は、先だって撤去された大井料金所跡。以前は渋滞にハマったものです。
平和島口交差点で第一京浜に出たら、これを北上するのみ。でも、それだけでは面白味に欠けるので、札の辻交差点を左折して桜田通りで皇居方面へ向かうことにしました。正面に東京タワーを見ながら走ってると、いつも心が躍ります。その先に登坂が控えてるというのに。
その登坂へ入る直前、沿道にエスパー魔美を発見。徳島県のクラフトビール醸造所が手掛けるビアホールだそうで、こりゃあ誘引力の塊ですな。飲酒運転をするわけにはいかないので、改めて電車で行ってみようっと。なぜ、エスパー魔美なのか(裏面はのび太)謎を解明せねば。
後ろ髪を引かれながら走行を再開。虎ノ門を抜けて桜田門からお堀端を半周し、一ツ橋から神田警察署通りを東進して浅草橋へ。13:00頃に帰宅を果たしました。この日の総走行距離は約44.4km、走行ルートは[コチラ]です。いやあ、短距離ながら内容が濃くて楽しかった!
今回のポタリングをRelive動画で振り返る
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