荒川サイクリングロードのマイルストーンとして知られる彩湖なれど、今回の我々は趣旨が違う。12月初旬、我らチーム小輪爺の有志はデイキャンプに興じる目的で彩湖へ集合。久しぶりに顔を合わせたミニベロおやじたちが、焚き火を囲んで雑談を楽しんだのです。
この企画、そもそもは秋ヶ瀬の森バイクロア観戦を兼ねてキャンプ(という名の呑み喰い)をする予定でした。しかし、バイクロア開催中は夜しかキャンプできないと知り、場所を彩湖に変更して決行。完全に手段が目的と化してますな。まあ、たまには(?)こういう展開もアリでしょ。
複数人のキャンプとなれば飲酒は必至。そのため、移動手段は公共機関に限られます。キャンプギアを詰めたタクティカルバックパックを背負い、食材を積んだキャリーカートを曳いて御徒町駅へ。そこから京浜東北線で赤羽駅へ行き、埼京線に乗り換えて武蔵浦和駅へ向かいます。
そして武蔵浦和駅の東口バス停から、下笹目行きの国際興行バス(武浦01)に乗車。土曜日の9:00過ぎという時間帯のせいなのか、乗客が少ないバスの車内はとても穏やか。どことなくローカルバスっぽい風情が旅情を掻き立てます。イイね、こういうの。
そんなバスに10分ほど乗って、彩湖・道満グリーンパーク入口バス停に到着。ここから20分くらい歩いて、目的地のバーベキュー広場へ向かいます。我家からの所要時間は約1間30分。自走より少し時間が掛かるけど、荷物や飲酒のことを考えれば悪くない。
こうして10:00頃に管理橋近くのバーベキュー広場へ到着。冬場とあってキャンパーは少なく、開放感に溢れて最高です。さあ、湖畔を望む木陰にテントを張るとしますか。キャプテンスタッグのソロドームテントはコンパクトに携行できるうえ、15分もあれば設営や撤収ができるので重宝します。
その次は焚き火の準備。芝生に覆われた彩湖バーベキュー広場は直火厳禁なので、防火シートと遮熱シートを敷いた上に焚き火台(DOD 秘密のグリルちゃん)を設置します。で、持参した焚きつけ材とオガライト(オガクズを圧縮成形した人工薪)を組み上げて、ファイヤーライターズで着火。
15分もすると火勢が安定してきたので、塩水に浸したキッチンペーパーとアルミホイルで包んだサツマイモ(シルクスイート)を投入。ときどきひっくり返しながら1時間30分くらい焼けば、甘いヤキイモができあがります。これぞ焚き火の醍醐味。
のんびりイモを焼いてるうちに、チーム小輪爺の面々が集ってきました。みんな自走でノンアルコール飲料を持参とは、思惑が外れたわい。そして、それぞれ自前のキャンプギアと食材で好き勝手に調理をはじめる始末。この自由奔放っぷりが、実にチーム小輪爺らしくて笑えます。
雑談をしながら、SADAさんは枝豆を茹で、テルさんはホットサンドメーカーで肉まんを焼き、yuugaさんは缶コーヒー片手に佇み……。などとやってるうちにヤキイモができましたよ。ちょっと焼きすぎた感もあるけど、ねっとりとした好みの食感と甘さで美味。
みんなでヤキイモを食べるうちに場が落ち着いてきたので、そろそろ酒の肴になるものを作ろうか。といっても、前夜のうちにスパイスハーブをまぶしておいた鶏もも肉をグリルプレートで焼くだけ。こういうシンプルな料理が、焚き火キャンプでは妙に旨い。
ビールを飲んで体が冷えてきたので、トリッパ風モツ煮込みを作ることにします。これも作り方は簡単で、みじん切りにしたニンジン・タマネギ・ニンニクを鍋で軽く炒め、そこに豚モツ・トマトジュース・コンソメキューブを加えて1時間ほど煮込むだけ。最後に塩と胡椒で味を整えれば完成です。
一方、焚き火台の下面ではピザを焼いたりして。イイ感じに焼けてきたら、溶けるチーズとベビーリーフを追加して満足感とカロリーを大幅アップ。焚き火で温めたホットワインを呑みながら調理してるので、どんどん適当になってきます。楽しければ何でもアリ。
食後は煮出しコーヒーを片手にチルタイムを過ごし、三々五々に解散。夕日に染まる彩湖は、切なくなるほど美しかったなあ。その後、閉園時刻の17:30に間に合うように撤収作業をしてると、豪脚みなみさんから「いまバイクロアの出場レースが終わりました!」との連絡。……ごめん。
ともあれ、はじめてのチーム小輪爺デイキャンプは無事に終了。もちろん、次に集まるときはグループライドだね!と相成りました。となれば、久しぶりにツール・ド・うどんを計画しますかね。冬の間に少し走っておかなくちゃ。
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