宿泊キャンプに欠かせないテントとはいえ、自転車で携行するなら軽量であることが望ましいですよね。ただ、いわゆるウルトラライト系のテントはかなり高価で、おいそれと手が出せません。そこそこ軽量で、かつ手頃な価格のテントはないものかしら。
そんな条件で探すうち、ONETIGRIS HILLRIDGE という中華ブランド製テントに辿り着きました。2人が入れる広さながら、本体重量は約1.2kgとまあまあ軽量。ONETIGRISは一定の評価を得てるブランドなので、品質も心配ないでしょ。ということで、セール価格を見計らって購入してみました。
届いた ONETIGRIS HILLRIDGE を大島小松川公園へ持ち込んで、試し張りしてみます。本体と収納袋を合わせた実測重量は1190gで、付属のアルミペグ12本とガイロープが合計235g。これまで使ってたソロドームテントより1kg近く軽いので、携行がとても楽になりました。
ONETIGRIS HILLRIDGE の設営には、柱になる2本のポールが必要です。そこで PAAGO WORKS NINJA STICK を調達しました。全長が1200mm〜1400mmに可変するアルミ製ポールで、実測重量は360g。何より重要なのは、収納サイズが全長450mmと自転車で携行可能なことですね。
それでは ONETIGRIS HILLRIDGE を設営していきますか。まずはテントを六角形になるように広げ、それぞれの角に配置されたガイロープにペグダウン。ちなみにペグは付属品ではなく、自前のカーボンペグを使用しました。軽さは同等ながら、長くて頑丈なんだもの。
ペグダウンが終わったら、組み立てたポールの先端を ONETIGRIS HILLRIDGE の頂点にある固定部へ差し込み、地面から垂直になるように立てます。ポール固定部は補強布で覆われてるので、破れる心配はなさそう。反対側も同様にポールを立てると、テントが起き上がりますよ。
最後にペグダウンしたガイロープの金具を緩め、ロープを引っ張ってテンションを掛けてから金具を締めれば設営完了(このテンション掛けが計6箇所に必要なので忘れずに)。初めてでも15分せずに張ることができました。こりゃあ面倒がなくてイイや。
ONETIGRIS HILLRIDGE は前後それぞれ、アウターのジッパーを引き上げると全面メッシュのインナーが現れます。インナーメッシュは半面が開閉可能で、見た目より出入りしやすいですね。アウターの半面を庇とする構造と風通しの良さが気に入りました。
ちなみに2分割できる前後アウターは下端にフック紐があり、それをテント内面上部のループ紐に掛けてからジッパーを下げると、このような半開状態(セミカバーベント)になります。通気性とプライバシーの両方を確保できるステキなギミック。
ONETIGRIS HILLRIDGE の室内は、横幅2200mm×奥行1200mmとかなり広々。また、アウター下端が地面に接しておらず、インナー下端に通気メッシュがあるので、通気性は最強レベルです。冬季以外はかなり快適に過ごせそうですね。今回は気持ちよく昼寝しちゃいました。
ちなみに ONETIGRIS HILLRIDGE のアウター生地は、表面にシリコンコーティングを施した20デニールのナイロン。ツルツルと滑りやすいので、ぴっちり折りたためません。ならばと収納袋へギュウギュウと詰めたら、縦235mm×直径160mm程度にまとまりました。
このくらいコンパクトにまとまって重量も1190gであれば、自転車で携行しても苦になりませんな。生地が薄いので下に敷くグランドシートも必要だけど、それでも寝具とまとめてフロントバッグに収まるぞ。これはうれしい誤算であります。
このように自転車キャンプ適正が高く、スタイリングや機能も気に入った ONETIGRIS HILLRIDGE だけど、欠点もあります。“新品なのに臭い” のよ。テント室内にファブリーズを吹きまくってから半日ほど風を通し、ようやく解消しました。中華ブランド購入後はファブリーズをお忘れなく。
ご感想をどうぞ