野火止用水を最下流から遡上するミニベロ4人組は、ポタポタと1時間30分かけて富士見通りとの交差点へ到達。ひと休みした後、水源(玉川上水との分水地)の小平監視所に向けて、再び愛車のペダルを回します。ところが、2kmも走らないうちに出現したのは……。
本日二度目のダート。こぶし通りとの交差点から先、野火止用水の側道は、野火止緑地を貫く未舗装路になってました。雑木林のうねりまくる根を避けながら、慎重に小径を走ります
クロスカントリーを余儀なくされる野火止緑地のダートを抜けた先は、用水路の両脇に家並みが続く住宅地でした。地元主婦のママチャリを先頭に、トレインを形成して徐行を続けます
やがて野火止用水の頭上を覆うように、西武拝島線の高架が出現。この高架を抜けた先は、青梅街道と東大和市駅です。目指す水源(小平監視所)は近い!
東大和市駅から先、再び暗渠になった野火止用水の上を走行。西武拝島線を右手に見ながら進むと、小平監視所が見えてきました。彩湖から約28.4km、9:00に野火止用水の水源へ到達
小平監視所の近くにある階段を下ると、玉川上水を間近に見られる上水小橋に出ました。開削当時を彷彿とさせる清々しい景観に、汚れまくった心が洗われる思いです。さあ、ここからは玉川上水に沿って、多摩川の羽村取水堰を目指すぞ!
……と意気込んだのも束の間。わずか500m先の玉川上水駅前から、またもやダート走行を強いられます。みんなの愛車は泥だらけ。そしてtomoさんは壊れたようにテンションMAX Σ(゚д゚lll)
ともあれ、無事にダートを脱出し、昭和の森の北面を走り抜けた先は、拝島駅の北口でした。ここから国道16号を経由して、玉川上水に沿って北上する奥多摩街道へ出ます
奥多摩街道を北上していくと、中福生公園あたりから斜度が増し、沿道の風景も山間っぽくなってきました。目的地は近い! 登坂でキツくなってきた脚に言い聞かせて、前へ進みます
ついに、玉川上水の水源・羽村取水堰へ到着! 時刻は10:20、彩湖から43.1km(小平監視所からは14.7km)と、距離の割に “遠くまで走ってきたな” という達成感を覚えるのはなぜ?
玉川上水を開削した玉川兄弟の像にFELUCAちゃんを預け、隣の東屋でゴロ寝して休憩。その体たらくぶりを、玉川兄弟に「この距離でかよ!」とツッコまれてるような絵ヅラになっちゃった
この日は15:00から雨が降ると予報されてたので、その前に帰宅することを目指します。とか言いながら、小作坂上のジョナサンに1時間以上も滞在する余裕っぷり。大丈夫なのか? そんな心配を尻目に、ここからテルさん(ジャージーズ着用)の鬼ひきがスタート。
都道179号〜県道113号〜県道40号をつないだ38kmを100分で走り抜き、13:30に彩湖へ帰着しました。もう脚が残ってない……。ここで解散し、ヘロヘロと浅草橋に向けて低速走行。みはらし茶屋あたりで15:00を迎え、予報通り降りはじめた雨でズブ濡れになって帰宅しました。
ヽ(`Д´)ノ これが遅刻した者への報いなのかあーッ! とオチが付いたところで、この日の総走行距離は134.5km、野火止用水ポタのルートマップはコチラです。
野火止用水
東京多摩地域や埼玉南部のあちこちで、野火止(のびどめ)という地名を目にします。これ、江戸時代に開削された「野火止用水」が由来だったんですね。武蔵野台地を潤すために引かれた野火止用水は、玉川上水を水源にして荒川沿いの新河岸川へ注ぐ用水路で、今も健在です。
玉川上水の水源は多摩川だから、野火止用水は多摩川水系なのかな? それより、野火止用水と玉川上水に沿って荒川から多摩川まで走れるんじゃね? そんな思いつきから、9月上旬に「野火止用水ポタリング」を決行することにしました。せっかくなので、友だちも巻き込んじゃえ。
ということで、巻き込まれた方々と彩湖に集合。言い出しっぺが1時間近く遅刻したため、ややキレ気味です。いやあ、今回はGIOS FELUCAが2台(saruveraとSADAさん)とGIANT IDIOMが2台(tomoさんとテルさん)の4台編成でゲスなあ ヽ(゚Д゚;≡;゚д゚)ノ
気を取り直し(?)、7:00に彩湖を出発。秋ヶ瀬橋で荒川右岸に渡り、すぐに左折して新宮戸橋で新河岸川の右岸へ出ます。ジブリ映画に出てきそうな正面の河岸段丘は、太古に多摩川(旧流路)が削り取った地形なんだそうです
新河岸川の右岸を少し遡上すると、野火止用水の最下流地点。ここから住宅地の暗渠になった野火止用水の上を走ります。Y’s Road 志木店の裏手を抜けて進んだ先で、志木駅に行く手を阻まれました
やむなく迂回して陸橋で東武東上線を越え、志木駅南口から野火止用水のトレースを再開。流路に従い野火止浄水場前から小路を進むと、国道254号に突き当たりました。ここで暗渠とおさらば
国道254号を渡ると、ニトリの東側に野火止用水が姿を現します。やっと用水路沿いを走れる! と思いきや、松平伊豆守信綱(野火止用水開削の指揮者)の像を探して寄り道を開始
再び野火止用水に沿って走りはじめたのも束の間、今度はダート路に突入。前々日の雨で濡れた路面が滑るのなんの。それでも、やっと現れた “木陰を流れる水路” に旅情を感じる一行でありました
関越道を越えた先、野火止用水沿いは走りやすい片側1車線道路へ。のどかな風景を楽しみながらも自然にペースは上がり、新座市〜東久留米市〜清瀬市を一気に通過
そのまま東村山市に入ってしばらく走ってると、緑の濃い風景になってきました。木々の息吹を感じるようなローカルさが、旅情あふれるなあ(そんなに距離は走ってないけど)
しみじみしながら走ってると、野火止用水をまたぐ形で根を伸ばすケヤキに遭遇しました。”万年橋のケヤキ” と呼ばれる東村山市天然記念物だそうです
気分よく走るうちに新青梅街道と府中街道を越え、富士見通りに到達。車速が出てないので発汗しない分、トイレが恋しくなりますな。道端の公衆トイレに寄って小休憩にしますか
時刻はそろそろ8:30。およそ1時間30分で走行距離24kmと、のんびりペースのミニベロ旅であります。野火止用水の水源(玉川上水の小平監視所)まで、あと30分くらいかな? すんなりと物事が運べばの話だけど。ということで、次回の[後編]に続きます。