チタンミニベロ LIGHTCYCLE Ti451 の変速調整に手こずる様子を見た方々から、“ミニベロ用のFDバンドアダプターを使ってる?” との助言をいただきました。スミマセン、使ってません。シート角が立ったフレームなので、汎用バンドと後方オフセットアダプターで済むと思ってました。
汎用FDバンドアダプターは700Cを想定したディレイラー取付角なので、ガイドプレートの下がりが足りなくてインナー時にチェーンの動作を妨げてます。こんな状態なのでフロントギアの変速も芳しくなく、インナーからアウターにチェーンが上がりません。
大抵のミニベロは専用アダプターを使ってフロントディレイラーの位置と角度を最適化してるわけで、それはシート角で埋められるほど単純な問題ではなかったのです。そこで、多数いただいた助言のうち、チーム小輪爺のみなみさんが実際に使用してる Tyrell製FDバンドアダプター を試すことにします。
ですです!
8050系+リデア楕円+Tyrell FDアダプターは実績があるのでぜひ試してみてください!
必要であれば真横からの写真なども送れるので言ってください!
— みなみ (@Suzune_FX03) February 1, 2021
製品情報を見ると、同アダプターの適合シートチューブ径は38.5mm/35.7mm/31.8mm/29.2mmの4種類。ありゃりゃ、LIGHTCYCLE Ti451 のシートチューブ径は34.9mmだぞ? Tyrellに問い合わせたところ、35.7mm用が他社のシートチューブ径34.9mmに適合するとの回答。
へえ〜、Tyrellフレームの塗装膜は0.8mmもあるんだ!と感心しながら、同社の販売サイトで FDバンドアダプターDi2 をポチっとな。メイド・イン・讃岐のブツが、3日ほどで我家に到着しました。フロントディレイラー装着部が後方にオフセットされ、しっかり角度も付いてますね。
シートチューブに Tyrell FDバンドアダプターDi2 を仮止めし、そこにフロントディレイラー FD-R8050 を装着。この状態で各ギアに変速しながらFDバンドアダプターの取り付け位置を上下左右に動かして調整し、フロントギアが概ね問題なく変速する取り付け位置で固定します。
次にフロントディレイラーのトップ側調整ボルトを回し、フロントギアがスムーズに変速するようにガイドプレートを調整。どのリアギアでもフロントが問題なく変速できる位置を見つけるまで、FDバンドアダプターの取り付け位置とガイドプレートの調整を繰り返すこと1時間……。
ようやく、フロントディレイラーの変速調整が完了。変速テストをした限りではチェーン落ちもなく、安心してフロントギアを変速できるようになりました。冒頭の画像(汎用FDアダプターバンド装着時)と比べると、ガイドプレートの位置と角度が大幅に変わってますね。
さすがはミニベロ専用パーツと感心しながら、Tyrell FDバンドアダプターDi2 の各ボルトを4Nmで締めて固定。最後にフレーム内へ泥水が侵入しないよう、エレクトリックケーブル孔にグロメット SM-GM01 をピンセットで押し込みながら装着して作業完了です。
作業ついでにスピード/ケイデンスセンサーも装着。使用するのは、通信規格がANT+の CATEYE ISC-11 であります。トラブルやエラーに陥ったときの解消しやすさを狙って、GIOS FELUCA に装着してるセンサーと同一製品にしました。使い慣れてるし安価だしね。
センサー本体をゴム台座に載せ、左ペダル根元に付けたケイデンス取得用マグネットや、後輪スポークに付けたスピード取得用マグネットとの反応位置を調整。位置が決まったらナイロンタイを締めて固定し、余分なナイロンタイを爪切りで切除します。
使用してるサイコン LEZYNE SUPER GPS に LIGHTCYCLE Ti451 を追加登録した後、スピード/ケイデンスセンサー CATEYE ISC-11 とペアリング。ちっともペアリングできない場合は、センサー内の電池に貼ってある通電防止シートの取り忘れを疑うべし(経験者談)。
さて、ライトサイクルでコラムカット&アヘッドスペーサーを装着してもらったフォークコラムには、ベネフィット製アヘッドキャップを取り付けました。アルミ製ながら化粧カーボンが施されてるので、ちょっぴりレーシーな外観になりましたよ。
ということで、たくさんの方に助言いただきながら、最大の難所であった変速調整を乗り越えることができました。みなさん本当にありがとうございます。さあ、これで走り出せるぞと思いきや、ブレーキも再調整する必要がありまして……。その顛末は、次回をお楽しみに。
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