集団サイクリングの引率はマルチタスクを求められるもので、しばしばサル頭がフリーズする事態に陥ります。特にはじめての道を走るときは、ささいな外部的要因で記憶した脳内地図が消え、走行ルートをロストすることが少なくありません。我ながらポンコツ頭脳っすなあ。
1人で走る分には、停車して背面ポケットからスマホを出してRuntasticを確認すれば問題なし。でも、集団サイクリング中は、そうそう停車するわけにいきません。やはり、GPSナビ付きサイコンが必要かあ。複数メーカーの参入で価格がこなれてきたので、各社のスタンダード機を比較してみると……。
主なGPSナビ付きサイコン(簡易ナビ表示スタンダード機)
外観 | |||||
製品名 | GARMIN Edge 520J | Wahoo ELEMNT BOLT | Bryton Rider 530E | LEZYNE SUPER GPS | CATEYE PADRONE SMART+ |
ナビ方式 | Turn by Turn | Turn by Turn | Turn by Turn | Turn by Turn | Turn by Turn |
ルート図 | 簡易式 | 簡易式 | 簡易式 | 簡易式 | なし |
モニター | 2.3" カラー | 2.2" モノクロ | 2.6" モノクロ | 2.0" モノクロ | 2.3" モノクロ |
稼働時間 | 15時間 | 15時間 | 33時間 | 24時間 | 電池4カ月 |
本体定価 | ¥49,800 | ¥32,000 | ¥21,300 | ¥16,800 | ¥16,000 |
寸評 | 機能は十分だが高価 | 機能は十分だが高価 | 日本語化できてない | 必要機能を網羅 | スマホなしだと無能 |
LEZYNE SUPER GPS 初期設定を分かりやすく整理
LEZYNE SUPER GPS のパッケージを開封すると、本体、データ転送/充電用USBケーブル、マウント、マウント固定用バンド、マニュアルが入ってました。このマニュアルときたら、簡易版も詳細版も機能説明ばかりで手順の記載が皆無! 分かりにくいので、初期設定の手順を整理しました
まずは本体下部の防水フタを開け、USBケーブルを挿入。パソコンと接続して充電してる間に、公式サイトでユーザー登録をします。次に指定のGPS Rootサイトでユーザー登録した後、上部メニューの[tech support]→[Update GPS Unit]から遷移したページで最新ファームウェアをダウンロード
ダウンロードしたファイルを展開すると、ファームウェアのアップデートが開始されます。ちなみにサイコン本体は、パソコンと接続すると勝手にスタンバイ状態になるので、特に操作する必要ありません。充電が完了したら、普通のUSBデバイスと同じようにイジェクトするだけ
設定メニューは全11項目。二択くらいの設定ならサイコン本体の操作でも苦労しないけど、選択肢が増えてくるとスマホアプリで設定したほうが圧倒的に楽。なので、設定はスマホ操作を基本とし、それが反映されてるかを本体操作で確認する使い方がベターですかね
データ表示ページは最大8分割でき、それぞれのマスに任意のデータを割り振れます。最大5ページまで作れるので、用途を考えながらスマホで設定。とりあえず、サイクリング用、レース用、ヒルクライム用、距離記録用、身体記録用で作ってみました。表示はいつでも調整できるので、一旦これで使ってみるか
LEZYNE SUPER GPS を Rec-Mounts に装着
サイコンの設置はRec-Mounts Type19を継続利用したいので、これまで使ってたCATEYE V2cを取り外します。LEZYNE SUPER GPSの本体重量は64g。CATEYE V2c(30g)の倍以上あるとはいえ、気にするような重さではないかな
LEZYNEとCATEYEではマウント方式が異なるので、Rec-MountsのマウントアダプターをLEZYNE用に換装せねばなりません。4点支持のLEZYNE用アダプターを基部に設置し、4本のネジを対角線ごとに締めていきます。CATEYEアダプターより固定力がありそう
アダプターを換装したRec-MountsをGIOS FELUCAに組み付け、LEZYNE SUPER GPSを装着してみました。おお、視認性が良さそうでイイ感じに収まったじゃない。画面のバックライトを点けやすいのが気に入りました。サイコンとハンドル周りのカラーリングも違和感ありませんね
LEZYNE SUPER GPS と スピード/ケイデンスセンサー を接続
仕上げは LEZYNE SUPER GPS とスピード/ケイデンスセンサーのペアリング。サイコンをセンサー待受状態にしてクランクを回せば、センサーを認識してくれ……。なぜ認識しない! と思ったら、このセンサー(CATEYE V2c 付属品)の通信規格がISMバンドでした。そりゃあ認識しないわな
LEZYNE SUPER GPS と接続できるのは、ANT+もしくはBluetoothのセンサーに限られます。ということで、LEZYNE製品より安いANT+式ケイデンス/スピードセンサーのCATEYE ISC-11を調達しました。同社のISC-12はBluetooth式なので、好みの通信規格を選べますね
CATEYE ISC-11はコンパクトで目立ちにくい形状なので、GIOS FELUCAの外見もすっきりしました。チェーンステーに隠れる形状のスピードセンサー部がナイスです。さて、改めてクランクを回すと、あっさりサイコンとセンサーのペアリングに成功。これにて初期設定は完了です
LEZYNE SUPER GPS にルートマップを入れて試走
それでは LEZYNE SUPER GPS のナビゲーション機能を試してみますか。まずはStravaからルートマップのgpxファイルをダウンロード。次にGPS Rootサイトのメニューを[device features]→[Routes]と進み、右上の[upload gpx/tcx route]をクリックしてgpxファイルをアップロードします。するとスマホアプリの[保存ルート]に該当ルートが表示されるので、選んで[Go]をタッチすればナビ開始
設定したルートの交差点に近づくと、ピピッピピッというアラーム音とともに LEZYNE SUPER GPS の画面に進行方向がポップアップ表示されました。その指示を無視して走ると、交差点を通り過ぎたので戻るようにと警告が表示されます。こりゃあイイ! ルートを見失うことが大幅に減りそうです
高コスパなナビ付きサイコンと評判の LEZYNE SUPER GPS は、初期設定の要点さえ抑えれば期待通りのパフォーマンスを発揮してくれそうです。その真価が、今度のツール・ド・うどんで発揮されることを楽しみにしてます。あ、気温単位が華氏のままだったわ(スマホアプリから摂氏に変更しとこう)。
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