ふと漏らした言葉から引くに引けなくなり、りんりんロードの起点・岩瀬駅まで自走する羽目になったsaruveraは、追い風の威を借りて江戸川〜利根川〜小貝川を北上。7時間かけて茨城県桜川市の北部へ到達しました(道中の詳細は前編を参照)。数km先は栃木県だよ……。
水戸線と北関東自動車道を越えた先で旧国道50号に入って1.5kmほど東進。そして真壁街道をちょっと南下し、ついにりんりんロード最北端・岩瀬休憩所へ到着しました。ここまでの走行距離は約115kmで、ここから土浦駅までは約40km。こりゃあ消化試合だなと舐めた刹那、罰が当たりました。
これがMajiでBachi当たる5秒前。この写真を撮った直後に突風が吹き当たり、りんりんロード案内板に立てかけた LIGHTCYCLE Ti451 が横転。その衝撃で右ブラケットがハンドル内側に曲がり込み、前日に替えたばかりのサドルも傷が付いちゃった。もう泣きたい。
しばし不貞腐れた後に右ブラケットの曲がり込みを修正し、13:15に岩瀬休憩所を出発。いかにも線路跡っぽい緩やかなカーブを通過して南下がはじまると、強烈な向かい風が吹き荒れてるじゃないの! 都内から岩瀬まで北上する間は頼もしい味方だった南風が、手強い敵になりました。
この南風には、りんりんロード両脇の八重桜も花びらを散らすのみ。それにしても進まない。あまりにも進まないので車両をチェックしたら、いつの間にかフロントブレーキが効きっぱなしになってました。おいおい勘弁してくれよとボヤいた直後、今度はシフトチェンジ不能に陥る始末。
これらのメカトラブルは、右ブラケットが曲がった影響で内部のケーブルが引っ張られて発生してるのでは? ブラケットカバーを捲ると、案の定Di2ケーブルの端子が外れてました。ブレーキとDi2の両ケーブルの効き具合を確認しながら、ブラケットの位置を調整してボルト締め。
およそ20分の応急修理を終えて走行を再開したのも束の間、今度は右目のコンタクトレンズが脱落。レンズはアイウェアの内側に張り付いてたので、そっと拾い上げて再装着しようとしたら、一陣の風に吹き飛ばされて行方不明になりましたとさ。残り約30kmを片目裸眼で走るのか……。
こうして精神的にも削られながら南下を続けると、筑波山口バス停の近くでクラフトソーダの看板を発見。その実態は “つくばブルワリー筑波山麓醸造所” で、クラフトビールに加えて数種類のクラフトソーダも提供してるのでした。ここでイチオシの薬膳ソーダを飲みながら小休憩。
15:20に走行を再開し、常陸北条駅跡に差し掛かる頃になると向かい風が少し和らいできました。おかげで沿道の風景を楽しむ余裕が出てきたぞ。こうした駅のホーム跡を見ると、線路だった場所をサイクリングしてるのだなと実感しますね。
そして16:00ちょっと前に土浦市へ突入。ゴールの土浦駅まで約10kmになりました。多事多難なりんりんロード初ライドも残りわずか。藤沢休憩所裏の自販機で給水しつつ、残った脚力を使い切るようにペダルを回して土浦市街・霞ヶ浦方面へ前進します。
沿道に住宅が増えてきたりんりんロードを進み、国体道路との交差点からは新川に沿った霞ヶ浦ルートを選択。新川最下流の小橋を渡り、りんりんポート土浦の脇を抜けて土浦港へ向かいます。港の西端を左折すれば霞ヶ浦1周ルートだけど、今回は直進して土浦駅へ。
で、土浦駅の西口ロータリーへ着いたのだけど、サイコンを確認すると走行距離が157.5kmと微妙。そこで走行距離が160kmを超えるように、昭和の面影が残る土浦市街地をひと回りすることにしました。街並みが夕焼けに染まりはじめ、片目での走行が厳しくなってきたなあ。
そんなプチ散策から戻り、土浦駅西口のプレイアトレ前で走行距離が160kmを突破。これにて、りんりんロード初ライドは完了です。トラブルに見舞われた一方で、とても感心することもありました。大半のドライバーが、りんりんロードとの交差点で停止してサイクリストに道を譲ってくれたのですよ。
こうした地域ぐるみの取り組みを振り返りながら輪行パッキングを行い(久しぶりなので手順を忘れて手間取りました)、常磐線に乗車。特急が満席だったので、普通グリーン車で帰京することにしました。といっても上野駅まで1時間ちょっとなのだから、土浦って意外と近いのですね。
さて、片目が視力0.01の裸眼で夜の下町を走るのは危険なので、上野駅からはタクシーに乗車して帰宅。最近のタクシー車両は後部座席に輪行状態のミニベロを搬入できるので助かります。というわけで今回の走行距離は約160.0km、走行ルートはコチラです。次に茨城を走るときはカスイチかな。
今回のサイクリングをRelive動画で振り返る
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